
百目
ひゃくめ
別名: 百々目鬼、どどめき
全身に無数の目が並ぶ妖怪。暗がりで光るその目が人を監視し、隠し事を見透かすとされます。
- 時代
- 江戸
- 地域
- 全国
- 分類
- 屋敷妖
画図百鬼夜行座敷の主江戸怪談
概要
百目(ひゃくめ)は、全身に無数の目(百の目)が並ぶ妖怪です。「百々目鬼(どどめき)」とも呼ばれ、鳥山石燕の『今昔百鬼拾遺』に描かれたことで知られています。暗闇の中でその目が光り、人の行動や隠し事を監視するとされます。
起源
石燕の解説では、銅銭を盗み続けた女が変じた姿とされています。腕に無数の目が生えた姿で描かれており、その目はコインの形にも見えます。盗みの報いとして監視する目を持つ存在になったというこの解釈は、因果応報の教えを体現した妖怪像です。
「目」の妖怪としての特徴
日本の妖怪文化において「目」は特別な意味を持ちます。一つ目小僧や目目連など、目に関わる妖怪は人の隠した罪や秘密を見透かす力を持つとされることが多く、百目もその系譜に属します。無数の目に見られているという感覚は、「見られる恐怖」として普遍的な心理的不安を反映しています。
現代での受容
百目はホラー作品やゲームにたびたび登場し、「全身に目がある存在」という図像の原型として参照されています。目という身近な器官を異様な形で増殖させたビジュアルは視覚的インパクトが強く、妖怪キャラクターとして今も継続的に描かれています。
出典
- 『今昔百鬼拾遺』 鳥山石燕 (1781)


