
目目連
もくもくれん
別名: 目々連
古い障子や破れた壁に無数の目が現れる妖怪。建物に宿った怨念や霊気が目の形を借りて現れたものとされる。
- 時代
- 江戸
- 地域
- 全国
- 分類
- 付喪神、屋敷妖
付喪神の行列画図百鬼夜行
概要
目目連(もくもくれん)は、古い家屋の障子や壁に無数の目が一斉に現れる妖怪です。鳥山石燕の『画図百鬼夜行』に描かれたことで広く知られるようになり、破れた障子の穴という日常的な光景を怪異と結びつけた独特の妖怪です。多数の目がこちらを見つめる光景は、視覚的に強烈な恐怖を与えます。
姿と特徴
目目連の「目」は、主に古い障子紙の破れた穴の部分に出現します。単独の目や目の列が縦横に並ぶ描写が見られ、それぞれの目が独立して動いたり、見る者を追ったりするとされます。石燕の絵では、薄暗い廃屋の障子に無数の目が現れる様子が描かれており、廃墟・古屋敷のイメージと強く結びついています。
付喪神と家の霊
目目連は付喪神の一種として分類されることが多く、長年使われた障子や建具に霊が宿ったものと解釈されます。また、その建物で過去に起きた悲劇や、報われずに死んだ者の怨念が目という形で具現化したという解釈も存在します。「目」は日本の民間信仰において監視・呪力・神性の象徴であり、目が多数集まることで強力な霊的力が宿るとされています。
文化的意味
障子や古い建具に空いた穴から向こう側を覗くという行為は、日本家屋において日常的な体験です。目目連はその日常的な視覚体験に潜む異界への恐怖を体現した存在といえます。現代の怪談・ホラー作品においても、「無数の目に見つめられる」恐怖は普遍的なモチーフとして繰り返し使われており、目目連のイメージはその原型の一つとなっています。
出典
- 『画図百鬼夜行』 鳥山石燕 (1776)


