
天狗
てんぐ
別名: 大天狗、烏天狗、鼻高天狗
山岳に棲む妖怪。赤ら顔に長い鼻、黒い翼を持ち、修験道と深く結びついています。
- 時代
- 平安
- 地域
- 全国
- 分類
- 山妖
画図百鬼夜行山の霊
概要
天狗(てんぐ)は、日本の山岳に棲む神秘的な妖怪・神格の一つです。赤ら顔に高く突き出た鼻(鼻高天狗)、または烏のようなくちばし(烏天狗)を持つ姿で描かれます。白装束に山伏の格好をし、深山で修行を積んだ怪力と神通力を持ちます。
姿の種類
天狗には大きく二種類の姿があります。**大天狗(鼻高天狗)**は人間に近い姿で、赤面・長鼻・羽団扇を持つ。烏天狗はより鳥に近い姿で、黒いくちばしと羽翼を持ちます。大天狗は山の神的な権威を持ち、烏天狗はその眷属・配下とされることが多いです。
修験道との関係
天狗は修験道・山岳信仰と深く結びついています。修行中に高慢になって魔道に堕ちた僧・修験者が天狗になるという説もあります。また逆に、天狗が剣術・兵法・武術を人間に伝えたという伝説も多く、源義経に剣術を教えたのは鞍馬山の天狗であるという伝説は特に有名です。
伝承における役割
悪戯や子供の神隠し(天狗隠し)を引き起こす恐れある存在として語られる一方、修行者を助ける守護的な側面も持ちます。日本三大天狗として「鞍馬山の僧正坊」「比良山の次郎坊」「伯耆大山の大山坊」が挙げられます。
文化的影響
天狗は日本の武道・剣術の守護的象徴として定着し、現代の漫画・ゲーム・映画にも広く登場します。高下駄(一本歯の下駄)は天狗の象徴的な持ち物として知られます。
出典
- 『画図百鬼夜行』 鳥山石燕 (1776)
- 『今昔物語集』 不詳 (1120)


