
河童
かっぱ
別名: かわっぱ、がたろ、河伯
川や沼に棲む水妖。頭頂部の皿に水を湛え、相撲を好み、人や馬を水中へ引き込むとされます。
- 時代
- 平安
- 地域
- 全国
- 分類
- 水妖
水棲妖怪画図百鬼夜行
概要
河童(かっぱ)は、日本全国の川・沼・池に棲むとされる水妖です。頭頂部に皿状のくぼみを持ち、そこに常に水を湛えています。この皿が乾いたり割れたりすると、河童は力を失うと言い伝えられています。
姿と特徴
全身は緑色または赤みがかった体色で、亀の甲羅に似た甲羅を背負います。顔はくちばし状の口を持ち、手足には水かきが付いています。体からは魚臭がするとも伝わります。力は人間を優に超え、特に相撲が得意とされました。
伝承と行動
河童は馬や牛を水中に引きずり込み、尻子玉(肛門にある架空の玉)を抜いて命を奪うと恐れられました。一方で、礼儀を重んじる側面もあり、頭を下げてお辞儀をすると頭の皿の水がこぼれ、力が抜けて人間に捕らえられることがあります。捕まった河童が詫び証文を書いたり、医術(骨接ぎ・傷薬)の秘法を授けたりする話も各地に残ります。
地域差
東日本では「かわっぱ」「がたろ」、西日本・九州では「かわたろう」「えんこ」「がわっぱ」など、地域によって呼び名が異なります。岩手県の遠野地方では、柳田國男の『遠野物語』に河童と馬の交わりを描いた伝承が収録されており、特に詳細な記述が残っています。
文化的位置づけ
江戸時代には鳥山石燕の『画図百鬼夜行』をはじめ、多くの絵師が河童を描き残しました。現代でも水の事故への警戒心を子供に伝える存在として語り継がれており、漫画・アニメ・ゲームにも頻繁に登場します。
出典
- 『画図百鬼夜行』 鳥山石燕 (1776)
- 『遠野物語』 柳田國男 (1910)


