
狸
たぬき
別名: タヌキ、化け狸
変化の術を操る狸の妖怪。腹鼓を打ち、人を化かすとされる一方、愛嬌ある姿でも親しまれます。
- 時代
- 平安
- 地域
- 全国
- 分類
- 獣妖
変身する妖怪
概要
狸(たぬき)は、日本各地で最も親しまれてきた動物妖怪の一つです。変身・変化の術に優れ、人間や金品に化け、人を騙すとされます。月夜に腹を太鼓のように叩く「腹鼓」は狸の代名詞的な行動です。
変化の術
狸の変化能力は古くから伝えられており、老狸ほど高い術を持つとされます。葉っぱを頭の上に乗せると人間に化けられるという伝承が広く知られています。金や食べ物に化けて人を騙すほか、屋敷や山道に化けて旅人を迷わせるとも言います。
四国の狸伝説
徳島県・高知県を中心とする四国地方には特に豊富な狸伝説があり、「阿波の狸合戦」として知られる狸たちの抗争譚が語られています。その中心人物が六右衛門狸と金長狸であり、両者の戦いを描いた伝説は郷土文化として深く根付いています。
佐渡の団三郎狸
新潟県佐渡島では「団三郎狸」という大狸が島を統べる話が伝わり、弁財天に化けて信者を騙したが最後には改心したという物語が残ります。
文化的位置づけ
狸は福をもたらす縁起物としても知られ、陶器製の置物「信楽焼の狸」は商売繁盛・縁起物として店先に並びます。笠・徳利・通帳・大きな金袋など、商人的な持ち物を持つ姿で描かれるのが定番です。狐と並んで日本の代表的な変化妖怪とされています。
出典
- 『今昔物語集』 不詳 (1120)
- 『宇治拾遺物語』 不詳 (1221)


