コレクション
鳥山石燕が安永 5 年 (1776) に刊行した妖怪画集。後の妖怪文化の図像的基礎となった。
鳥山石燕 (1776)

あぶみぐち
戦場に捨てられた馬の鐙が変化した付喪神。主の帰りを待ち続けた武具の怨念と悲しみが宿った妖怪。

あかなめ
風呂場や浴槽に溜まった垢をなめる妖怪。長い舌と異臭を放つ姿が特徴で、掃除を怠ると現れるとされるが人には無害。

あまのじゃく
人の心を読み取り、言われた通りと逆のことをする小鬼。仏像の台座に踏みつけられた姿でも有名で、昔話にも頻繁に登場する邪悪な小鬼。

ばく
悪夢を食べる霊獣。虎・熊・牛・象・犀のパーツが合わさった姿で、枕元に呼べば夢魔から守ってくれるとされます。

ばさん
近畿・中国地方に伝わる火を噴く鶏の妖怪。夜に出現し羽ばたくと炎が散り、異様な鳴き声を発するとされる。

びわぼくぼく
古い琵琶が変化した付喪神。夜中に独りでに音を奏で、奏者の霊や音楽への念が宿ったと伝えられる。

どどめき
両腕に無数の目玉がびっしりと並ぶ妖怪。鳥山石燕が盗みを働いた女性の変化した姿として描いた。

どろたぼう
田んぼを売られた農民の霊が変化した妖怪。泥の中から三本指の手を伸ばし「田んぼを返せ」と叫ぶ。

えんえんら
煙の中から現れる妖怪。鳥山石燕の『画図百鬼夜行』に描かれ、闇夜に漂う煙が人の姿や怪物の形をとるとされる怪異。

ふたくちおんな
背中や頭部に第二の口を持つ女の妖怪。隠れて食べ物を貪り、髪が蛇のように動いて口へ食物を運ぶ。

ひひ
山中に棲む巨大な類人猿の妖怪。怪力で人を攫い喰らうとされるが、酒に弱い弱点がある。各地の山に伝わる山男伝説とも重なる。

ひとつめこぞう
顔の中央に一つの大きな目を持つ小僧の姿をした妖怪。節分の豆まきを嫌い、特定の日に現れるとされる。

ひゃくめ
全身に無数の目が並ぶ妖怪。暗がりで光るその目が人を監視し、隠し事を見透かすとされます。
いそおんな
海岸の岩場に現れる長い黒髪の女妖怪。近づく者の血を吸い、海へ引き込むとされます。

じゃたい
長年使われた帯が蛇に変化した付喪神。女性の情念や執着が帯に宿り、深夜に蛇の姿をとって動き回るとされる鳥山石燕の妖怪。

じょろうぐも
400年生きた蜘蛛が美しい女性に化けた妖怪。男性を誑かして蜘蛛の糸で縛り、食らうとされます。

かめおさ
長年使われた古い酒瓶や甕が変化した付喪神。百鬼夜行の行列に加わるとされる器物妖怪の一体。

かみきり
夜に人の髪をこっそり切り落とす正体不明の妖怪。江戸時代に流行した怪談で、被害が多発したと伝わる。

かっぱ
川や沼に棲む水妖。頭頂部の皿に水を湛え、相撲を好み、人や馬を水中へ引き込むとされます。

かしゃ
嵐や雷雨の際に現れ、死者の遺体を棺桶ごと奪い去る怪。猫又が変化した姿とも伝えられる炎の妖怪。
けうけげん
庭の隅・縁の下など湿った薄暗い場所に棲む毛むくじゃらの妖怪。鳥山石燕の妖怪画に描かれ、見た者に病気や不運をもたらすという。

きょうりんりん
古いお経の巻物が変化した付喪神。文字が踊り出し、独りでに読経の音を発するとされる霊的な器物妖怪。

もくもくれん
古い障子や破れた壁に無数の目が現れる妖怪。建物に宿った怨念や霊気が目の形を借りて現れたものとされる。

ねこまた
年を経た猫が変じた妖怪。尾が二股に分かれ、人語を解し、火を操り、死人を踊らせるとされます。

のぶすま
山中の老木から現れるムササビの妖怪。夜に飛翔して人に覆いかぶさり、息ができなくなるとされる恐ろしい妖怪。
のもり
鳥山石燕の画図百鬼夜行に登場する、鏡を持った老人の妖怪。野原を守る翁が変化したとされる。

ぬえ
頭は猿、胴は狸、尾は蛇、足は虎の複合獣。平家物語で源頼政に退治された伝説を持つ日本最古級の妖怪の一つです。

ぬけくび
夜中に首が胴体から分離して飛び回る妖怪。ろくろ首の変種とも言われ、首が完全に分離する点が異なる。

ぬっぺっぽう
肉の塊のような姿の妖怪。顔らしき部分はあるが表情はなく、腐肉のような臭いを放ちながら夜の墓地をさまよう。

ぬらりひょん
妖怪の総大将とも呼ばれる謎めいた老翁。人の家に勝手に上がり込み、主人顔で振る舞うとされます。

おに
角と牙を持つ巨躯の妖怪。古代から現代まで日本人の想像力に最も深く根付いた存在の一つです。

おとろし
鳥居や神社の門の上に潜む毛むくじゃらの妖怪。不心得な者が通りかかると落下して飛び掛かるとされる。

ろくろくび
昼間は普通の人間で、夜に首が長く伸びる妖怪。また首が胴体から離れて飛ぶ「抜け首」とも区別されます。

しろうねり
古い雑巾や布切れが妖怪化した付喪神。蛇のようにうねり動く白い布の姿で百鬼夜行の行列に加わる。

てのめ
眼球のない盲目の老人の姿をした妖怪で、両手の掌に目玉が宿る。復讐のために変化したとも伝わる。

てんぐ
山岳に棲む妖怪。赤ら顔に長い鼻、黒い翼を持ち、修験道と深く結びついています。

てんじょうなめ
古い家屋の天井を長い舌で舐め回る妖怪。人を傷つけることはなく、不気味な存在感が特徴です。

つちぐも
人の血を吸う巨大蜘蛛の妖怪。源頼光と四天王の伝説に登場し、朝廷に従わない土着勢力の象徴ともされます。

うんがいきょう
古い鏡が変化した付喪神。覗き込むと奇怪な顔や異界の光景が映り、人の真の姿を映し出すともされる。

うわん
廃屋や古い建物で突然「うわん!」という大声が響く妖怪。石燕の百器徒然袋に描かれた音の怪異。

わにゅうどう
炎に包まれた車輪の中心に恐ろしい人面を持つ妖怪。魂を奪い地獄へ連れ去るとされる恐怖の存在です。

やまびこ
山での木霊(こだま)現象を引き起こすとされる妖怪。鳥山石燕が小型の犬のような姿で描いた。

ゆきおんな
雪の夜に現れる白衣の女の妖怪。凍気の吐息で旅人を凍死させるとも、悲恋の主とも語られます。